釧路新聞11月8日掲載 from 山中慎一朗


 11月8日の釧路新聞13面に森林プロデューサー山中慎一朗の投稿を掲載していただいた。

 「森を歩いて健康に 2010年森林セラピーの旅〈上〉認定地にガイド訪ねて」とのタイトル。釧路新聞のAさんにつけてもらった。「2010年森林セラピーの旅」は山中慎一朗からのリクエスト。もちろんアーサー・C・クラークの「2010年宇宙の旅」のパクリ。「はたして何人の方が気づくだろうか?」と、Aさん。誰も気づかなくてもいい。「それに気づけた自分が楽しいのだから」と思う山中慎一朗。もちろん2001年だったらもっとインパクトはあったのだろう。もう、そんな時代に生きているのだとつくづく思うが、何の実感もない。アーサー・C・クラークは2008年に亡くなった。「モノリス」は未だに現れない。

 原稿は以下。森林セラピーソサエティからの提案で、登場人物の年齢は削除となった。感謝します。

 「森を歩いて健康になりませんか?」そんな森林セラピーの動きが北海道でも元気になってきた。「森に入るとなぜか?気持ちがいい」そんな森だからこその効果を生かして、健康になろうとする動きは、1982年にうたわれた森林浴から全国的に注目を浴び、その後、森林療法、森林医療と、精神的な効果はもとより科学的な効果も研究されるようになった。「森林セラピー基地・森林セラピーロード」のフィールド認定が2006年から始まり、「森林セラピスト・森林セラピーガイド」のソフト資格認定が2009年からNPO法人森林セラピーソサエティ(今井通子理事長)で始まった。
 2010年、いよいよ全国42の森林セラピー認定地で森林セラピストと森林セラピーガイドによる森林セラピーが本格化する。2011年1月から活動を始める2回目の森林セラピストと森林セラピーガイドの合格者発表は11月10日。「なぜ?北海道でも森林セラピー熱があがってきたのか?」それは網走管内の津別町が森林セラピー基地認定に向けて申請しているからだ。2011年3月に森林セラピー基地認定の発表予定。
 「果たして、森林セラピー認定地の森林セラピスト・森林セラピーガイドは、どのような人が、どのような案内をしているのか?」と思い、10月23・24日に神奈川県厚木市で開催の「森林セラピスト資格認定講習」に向けて北海道を旅立った。「森林セラピーの旅」の始まりだ。
 内地の最北端の森林セラピー基地は秋田県鹿角市。森林セラピーガイド柳澤忍さんと湯瀬渓谷森林セラピーロードをノルディックウォーキング。「ここでは栗を生で食べる」と聞いて、「森で栗を食べる森林セラピー」を提案。「かづの森林コンダクター」の伊多波富雄さんと八幡平森林セラピーロードを「温泉入浴指導員(温泉ソムリエ)の森林セラピー」。後生掛温泉の「湯治場の森林セラピー」が誕生するかも。
 岩手県岩泉町の早坂高原森林セラピーロードは、観光協会の担当者から「森林セラピーガイドの案内はこれから」との話。健康保険師による住民への案内を企画している。
 唯一、森林組合が運営している宮城県登米市の森林セラピー基地では、森林組合の森林利用課長である森林セラピーガイド竹中雅治さんから酒をご馳走になって「夜の森林セラピー談義」となった。森林組合ならではの「林業体験の森林セラピー」が展開する。朝からは丸一日かけて「森の案内人」酒井哲雄さんと、4.2kmの森林セラピーロードを制覇した。登米町の歴史と林業の話は、観光案内人でもある森林組合職員ならでは。
 山形県小国町の森林セラピー基地では「マタギの郷交流館」館長の伊藤良一さんからマタギの話を聞いた。「森林セラピーアテンダントミーティング」の会長でもある。マタギの森林セラピーは生活そのもの。「マタギ体験の森林セラピー」は楽しそうだ。森林セラピーガイド舟山功さんとの森林セラピーは、飯豊連峰の絶景から始まった。森林インストラクターでもあり登山ガイドもする「森の遊び人」の森林セラピーはとにかく面白い。味覚と嗅覚を刺激する。
 新潟県津南町の森林セラピー基地は、二人の森林セラピーガイドと歩いた。岡村昌幸さんと「のんびりノルディックウォーキング」をしながら、地域振興課の根津和博さんから町の話を聞く。何よりも「美しいブナの純林との会話をじゃましないように」と、二人の森林セラピーガイドもそれぞれに森との会話を楽しむ。本当に贅沢な森の時間。
 新潟県妙高市の森林セラピーガイドは旅人の宿のオーナー敷根俊一さん。日本山岳ガイド協会の登山ガイドでもあるので、森林セラピストとして笹ヶ峰高原を中心に「山にも登る森林セラピー」までレベルアップ。
 森林セラピー認定地が9もある長野県は飯山市から訪れた。朝8時から「森の案内人」佐藤ゆかりさんと「木の呼吸法とリラックスストレッチ」。ゆったりとした森の時間が、生きることもゆっくりとさせる。森の中で朝食をいただき、白田武司さんと「ノルディックウォーキング」。森と集落をのどかに歩く。飯山の森の生活を感じる。最後は高野賢一さんと「草花の色や香りを楽しむゆるゆるウォーキング」で鍋倉高原のブナの森を歩く。森羅万象の自然とのバイブレーションを感じとる。
 森林セラピスト・森林セラピーガイドによって森林セラピーは無限に広がる。
「森林プロデューサー山中慎一朗」http://sinzlife.blogspot.com/ で情報発信中。

新潟県津南町の森林セラピー基地で「のんびりノルディックウォーキング」

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