長野県飯山市の森林セラピーの旅

 長野県には森林セラピーに認定された森が9つある。今日は飯山市の森林セラピー基地を体験した。飯山市の森林セラピーはセンターハウスのなべくら高原 森の家が窓口となっている。

 前日に「森の家」に入ると、さっそく森林セラピーのカリキュラムを組み立ててくれる。飯山の森林セラピーは盛りだくさんとなった。

 朝8時にフロントに伺うと、森の案内人の佐藤ゆかりさん(26歳)さんが出迎えてくれた。「木の呼吸法とリラックスストレッチ」の森の時間。40分ほど。

 足の指からのストレッチ。「ゆっくりゆっくり回してください」「ゆっくりゆっくり呼吸をしてください」「呼吸をゆっくりすると気持ちも動きもゆっくりになり、私たちが生きている時間がゆっくりになります」「森の香り、森の音を楽しみながら、ゆっくりゆっくり肩を回しましょう」
 身体全体のストレッチを時間をかけてゆっくりと、森の中ですることでこれほどまでも気持ちが違うものなのかと実感する。やってみなければわからない。
 木の呼吸法で森の息吹のエネルギーをいただいて、最後は自由時間となる。マットに横になるとすぐに睡魔が誘う。大きな空を樹冠越しに眺めると、宇宙の中にいることに気づく。横を見ると地べたからの生命のエネルギーを感じる。本当に久しぶりの視点があった。

 佐藤さんは一生懸命に、山中慎一朗の生き方をゆっくりゆっくりさせてくれた。急いで生きている山中慎一朗を感じてくれたのか?いつもの事なのか?

 また、森の中で地べたに座って、足の指をゆっくりゆっくり回してみたいと思う。

 「池見の丘」で朝食。身体を動かした後なので美味しくいただけた。虫が少ないこの季節では外でのブレックファーストがおススメ。

 白田武司さん(35歳)は「ノルディックウォーキング」で森を案内してくれた。フィットネス的なノルディックウォーキングを白田さんは「のどかな森林セラピー」にしてくれる。

 立ち止まると何かを見つめる。何も解説はない。「何かを見つけたのだろうか?」山中慎一朗はそれが何かわからない。「なんですか?」と聞けば答えてくれるのだろうが、山中慎一朗は自分で見つけようとする。
 白田さんが歩き出す。「なんだったんだろう?」と思いながら山中慎一朗も歩き出す。何か音がすればそちらを見つめる。もちろん、山中慎一朗は白田さんよりも先に見つめる。何かわからない。「枝が落ちたのですね」と白田さんがひょうひょうと答える。うーん?それでいいんだろう。白田さんの答えはさらりとしている。

 実は、正解である必要は自然にはない。多くの不正解、誤りによって、今の自然観がある。今ここで間違えたって、たぶん人類最後まで正解が見つからないのが自然なのだろう。白田さんからそんなことを感じる。

 白田さんは、自然の凄さではなく、その中で生きている自分の凄さを感じているようだ。

 最後は高野賢一さん(34歳)と「草花の色や香りを楽しむゆるゆるウォーキング」で鍋倉山の「ブナ林コース」を一緒に。オフシーズンの平日の森林セラピーは贅沢なのかも。

 今回の森林セラピーをコーディネートしていただいたのが高野さん。「本人登場」となった。「森の中の高野さんはどんなんだろう?」

 まず案内してもらったのが、この絶景。

 空を感じさせてくれる。実は今回の旅は空から始まった。鶴居村の空だ。下川町の空につながり、内地の空が続いている。

 「気になるものを見つけてもらい、お気に入りを見つけてください」と森に入った。高野さんは自分の気になったもの、お気に入りを見つけたら、山中慎一朗に教えてくれる。山中慎一朗も高野さんに伝える。

 高野さんと山中慎一朗の森の趣味趣向が見えてくる。森羅万象といわれる中で、一つずつがピックアップされてゆく。そこには何の意図もない。感覚的なものが何かを繋げようとしている。そして必然となる。それがガイド。山中慎一朗と自然とのバイブレーションを感じとってくれる。

 フォーマットでもなく、マニュアルでも、スタイルでもない高野さんが森にいた。高野さんの森は自然なのだろう。

 飯山市の森林セラピーロードは「母の森」「神の森」とバラエティーに富んでいる。そのすべての窓口がなべくら高原 森の家になるそうだ。これまでの森林セラピーの実績がいろいろとある。森林セラピーは半日8,000円から。森林セラピーの詳細と宿泊はお申し込み時にご相談あれ。「森林プロデューサー山中慎一朗のブログを見た」と言ってもらえれば話は早い。

 飯山市の森林セラピーは、森林セラピーソサエティの森林セラピー検定資格とは関係のない飯山市独自の制度である「森の案内人」が案内している。

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