森のキモチ「シマリス‐見つける力」


「何の声?」
「シマリスだ」
「鳥じゃないの?」
「僕も最初は鳥だと思って、木の上ばかりを探した。でも、下の方から聞こえる。二時間かけて見つけたよ。シマリスを」
「二時間?」
「何としてでも知りたくて、今度はいつ出くわすか分からない。タイミングはとっても大事なんだ。やっと見つけたら、その後は何回も同じ声を聞けたし、シマリスも見つけることができた。そんなもんなんだ。百聞は一見に如かず。」
「ひゃくぶんはいっけんにしかず?」
「そう。何でもそうなんだ。一度見つけることができたら、それを見つける力が付く。鳥でも花でも山菜でもキノコでも。見つける力が生きる力なんだ。人に教えてもらうんじゃなくて、自分で見つけるんだ。タンチョウもクマのコッコも自分でエサを見つけてとれるようになって一人で生きる。見つけることが生きる最初なんだ」
「見つけること」
「リッちゃんはこの森でいろんなものを見つけた。もう一人で生きれるんじゃないの?」
「むりむり」

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